駆除せずにサヨナラ!天敵を使ってシロアリを退治する方法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
家の画像

私達の住宅に対して害を為す「シロアリ」の被害は、年々増え続けていると言われています。

ですが、そんなシロアリを駆除しようと考えたとしても、薬剤を大量に散布すれば私達の身体にも悪影響を及ぼす危険性がありますし、そもそもシロアリを発見できない限り、どこに対して薬品を使えばいいのかもわからないというのが正直なところでしょう。

そこで今回ご紹介するのは、私達自身でシロアリの駆除を行うのではなく、シロアリの天敵を使ってシロアリを退治する方法です。

1.集団生活するシロアリ

240_F_62734708_8azYUATRm1jJbmvbZpmf2RMF4WH8BKzA

そもそも家を食い荒らすほどの害虫であるシロアリに、天敵などいるのでしょうか?

実はシロアリという生物は群れでこそ大きな力を持っていますが、単体で見た場合にはとても弱い生き物です。

他のシロアリたちと集団でコロニーを形成しない限り満足に餌を調達することも出来ないため、単体では生き延びることすらできないという特徴があります。

例えばよくご質問としていただく内容に「近隣でシロアリ駆除を行った場合、逃げ伸びたシロアリが自分の家に巣を作ってしまうことはないのか」とようなことを聞かれます。

正直にお答えしてしまうと、確かに可能性はゼロではありません。

ですが、仮に数匹が軒下に紛れ込むようなことはあったとしても、そこからコロニーを形成するまでに至る可能性は非常に低いと言えるでしょう。

なぜならシロアリが繁殖を行うためのコロニーを形成するためには、当然ですがオスとメスのシロアリがいなければなりません。

ですが長距離を移動する羽アリは、飛ぶのではなく風に飛ばされるというイメージで飛行を行っているために、コロニーを形成するために必要なオスとメスの羽アリが運良く同じ箇所に到達するという可能性はほとんどないと言えるのです。

2.シロアリの天敵

そしてそんなシロアリですが、実は良質なタンパク質が豊富なために、中型以上の昆虫や鳥類などの餌としては非常に好まれています。

海外では以前からペットのエサにもなっているほどで、肉食の小型生物にとってはごちそうとも言えますから、自然界を見渡せば外敵だらけというのが実情なのです。

ここではそんなシロアリを捕食できる「天敵」達をいくつかご紹介いたしましょう。

①クモ

240_F_117006500_Q0luQmNkDNbI62IOhMvC9plIL6xaV4el

皆さんが「虫を捕食する生物」と聞いてまず真っ先に想像する生物は、何でしょうか?

おそらく多くの方は糸状の巣を張り、掛かった生物を捕食する「クモ」の姿を思い浮かべたのではないでしょうか。

ハエトリグモとアシタカグモ

クモは肉食の昆虫ですから、当然シロアリにとっては天敵です。

例えば益虫として有名な「ハエトリグモ」。

徘徊性のクモの代表格で、日本ではハエトリグモ類に分類されるクモが約100種類生息していることが知られており、全国に広く分布しています。

名前の所以でもある通り、よく発達した眼でハエなどの獲物を見つけ、巧みにジャンプして捕食することで有名です。

ハエトリグモは巣を張るのではなく自ら捕食対象に向かって飛び掛かっていく活動狩猟型のクモであるため、人によっては自宅に現れても駆除せずにそのまま住まわせている方もいます。

また大きな体を持ち、ゴキブリすらも捕食してくれることでも有名な「アシダカグモ」も、シロアリを捕食してくれます。

基本的に周囲を徘徊して獲物を捕らえる活動狩猟型のクモであれば、シロアリを見つけ次第捕食してくれると考えておいて良いでしょう。

巣を張るタイプのクモ

では巣を張るタイプのクモの場合、シロアリを捕食することはできるのでしょうか?

街中のジョロウグモの巣などを見てみると、羽アリが引っかかってもがいているのを見かけることがよくあると思います。

先ほども申し上げた通り、羽アリの飛行は基本的に風に流されるままに移動しています。

その通り道にクモの巣が張られていれば自らの意志で避けることは困難なため、あっさりと捕まってしまうと言えるでしょう。

また無風状態の時には明かりに集まる性質もあり、そのためすぐ近くにクモの巣を張られてしまえば、為す術もなく簡単に捕まってしまうのです。

②カエル

240_F_118909246_0CsxmU9qamuc2bnZ2VouXZ4O1r9ciRLY

続いてはカエルです。

近年、カエルをペットにしている方が増えているのはご存知でしょうか?

カエルは後ろ足が発達しているために、力強くジャンプして餌を捕まえます。

また長い舌を伸ばして羽虫を捕食する種類も存在しています。

見た目に「独特の可愛らしさ」があるとして人気を博しており、老若男女問わず大人気!…と言うわけではありませんが、飼育環境の整備も容易であるため、現在では様々な種類のカエルがペットショップやインターネット上の取引などでも取り扱われているのです。

実はペットショップではカエルのエサとして、生きたシロアリが販売されています。

「カエル界のローヤルゼリー」とも呼ばれ、栄養価が豊富であることと、サイズが小さくカエルが捕食しやすいために、生き餌として好まれているのです。

カエルにとってもやはり大好物なようで、シロアリに飛び掛かって捕食する様子は動画サイトなどでもその映像が公開されており、長い舌を器用に使って次々と食べていく姿も確認することができます。

カエルの飼育における注意点

現在日本国内でペットとして飼育されているカエルには様々な種類が存在しますが、種類によっては小さくても非常に危険な種類も存在しているため、飼育を始める前には注意が必要な生物でもありますね。

例えばカラフルな体を持つことで有名なヤドクガエルは、その名の通り毒を持っています。

種類によっては触るだけでも手が爛れてしまうほど危険なカエルも存在していますから、飼育を検討する際には十分に確認しておきましょう。

またほとんどのカエルは、人間の手で触れてしまうとストレスを感じたり、その体温によって体力を奪われてしまったりします。

ペットとして飼おうと考えている方は、この点についても十分気を付けておきましょう。

③ツバメ

240_F_139418009_rrMlq2FQ97WvPVegFyxIHGCgLC6oxCcf

鳥類ではツバメもシロアリを捕食します。

かつて日本では家にツバメが巣を作ることは縁起が良いと言われており、人々に歓迎されていました。

ですが近年では糞害などの問題もあり、自宅に営巣できないような作りの住宅も増えています。

ツバメの巣作りに協力的な方もやはり糞害の被害を受けないように様々な工夫をしており、下に新聞紙を敷くという簡単なものから、ダンボールや傘などを利用して糞よけを作っている方もいるようです。

4月から5月(沖縄では2月、東北では6月)にかけて、シロアリの羽アリが一斉に外に飛び立ちます。

群飛と呼ばれるのですが、その呼び名のとおり集団で高いところから飛び出し、照明などの明かりに群がってくることもあるのです。

その為ツバメなどの鳥獣も、シロアリを捕食するために集まってくることがあります。

スタイリッシュに飛ぶ姿が特徴的なツバメですが、実は日本国内では、基本的に野生のツバメを飼育することは禁止されています。

これは鳥獣保護法という法律によって定められており、もし許可なく飼育した場合には最悪の場合逮捕されてしまうこともあるため注意が必要です。

ですがたまたま軒下などに巣が作られた場合には近隣のシロアリを駆除してもらうことができるでしょう。

④アリ

意外かもしれませんが、実はアリはシロアリの天敵なのです。

シロアリではない普通のアリ、つまりクロアリはそもそも生物学上ではシロアリとは何の繋がりもありません。

クロアリはその鋭い顎やくびれた腰、複眼などのシルエットからも推察できるようにハチ目に属する生物ですが、実はシロアリはゴキブリ目に属する生物です。

肉食であるクロアリはシロアリを見つけると、大群でシロアリを囲み、ほぼ確実に捕食します。

実はシロアリと言う生物はそもそも皮膚が非常に薄いため、昆虫の中でも非常に弱い生物です。

例えクロアリよりも1回り以上大きなシロアリであったとしても、遭遇してしまえばほぼ確実に捕食されてしまうでしょう。

皆さんご存知のようにクロアリは日本国内であればどこにでも生息していますから、シロアリからしてみると常に脅威にさらされている状態であると言えるでしょう。

⑤その他

このようにいろいろな生物をご紹介いたしましたが、シロアリの天敵については、正直に言って数え出せばキリがありません。

トカゲや蛇などの爬虫類も喜んでシロアリを見つければ捕食しますし、アリの巣を食べつくしてしまうアリクイは、同じくシロアリも捕食します。

少し意外な例を挙げるとすれば、土の中で生活するモグラもシロアリを食べますし、ツチブタやセンザンコウもシロアリの天敵です。

ゴキブリを捕食することでも知られているゲジゲジも、当然シロアリを捕食します。鳥やハトも地面を這うシロアリを捕食している姿を撮影されていますし、夜の空を飛び回るコウモリもシロアリを捕食することがあるようです。

言ってしまえば、虫を食べる肉食の生物は、シロアリにとっては例外なく天敵なのだと言えるでしょう。

味方につければとても頼りになるであろうシロアリの天敵たちですが、いかがでしょうか。

いざ実際に自宅に住まわせようと考えてみた場合には、どれもこれも一癖も二癖もある生き物ばかりですから、なかなか現実的には難しい部分もあるかもしれません。

たとえばハエトリクモやアシダカグモを自宅に闊歩させておくのは慣れるまでの精神的なダメージが大きいかと思われますし、カエルやトカゲやヘビなどは、ペットとして現在も飼育されている生物ではありますが、やはりどうしても人によって好みが分かれてくるかと思います。

ツバメなどの野鳥は法律によって飼育が禁止されていますし、クロアリを家中で飼っておくというのも現実的ではありません。

3.シロアリが絶滅しない理由

240_F_74354955_2Uwo8laqND0wJzNhaAYUflMWcQi442ow

ではなぜシロアリが絶滅しないのかと言うと、その生態系による部分が大きいのです。

シロアリの皮膚の薄さは相当なもので、実は数分間日光にさらされていると、それだけで体中の水分を失ってしまい、あっという間に干からびて死んでしまいます。

そのため外気に触れることを極端に嫌っており、普段は湿った土や木の中に蟻道と呼ばれる穴を作ってその中だけで生活しています。

私達が目にするシロアリは基本的にはある一定期間に現れる、巣から飛び立っていく羽アリのみで、その数はシロアリ全体の総数からすれば1%にも満たないごく一部。

残りの99%は決して人目につかないところで生活していますから、クロアリやクモに遭遇することも私達人類に遭遇することもなく、穴の中で密かに数を増やし続けているのです。

4.天敵を知ることがシロアリ被害のバロメーターに

逆に考えた場合、自宅周辺にこれらの生物が大量に表れた場合には、近くにシロアリが発生している可能性が高くなっているということでもあるのです。

例えば自宅周辺の電灯にクモの巣が掛かっていれば、そこには羽アリが群がっているのかもしれません。

庭にカエルやトカゲが大量に表れた場合には、既に軒下などに入り込んでいる可能性もあるでしょう。

もちろんただ偶然現れただけと言う可能性もありますが、場合によっては自宅周辺の生物の変化に気を配っておくことでシロアリの早期発見が可能になりますから、駆除を行うためのバロメーターとして彼らを利用することも、1つの共存方法であると言えるでしょう。

5.まとめ

240_F_97834955_oYvhQvqDN1IagynW3c49WuJyKJYgMn81

自宅の中に住まわせるにせよ、周囲の生息状況を窺うにせよ、大切なのは「もしかしたらシロアリがいるのかもしれない」という意識を持って、常に警戒を怠らないことです。

ただ単に「最近なんだか庭でカエルを見かけるな」「自宅の中にクモの巣が張っているな」と目を滑らせてしまっているのでは、いつまでたってもシロアリを発見することも根絶させることもできません。

自宅にシロアリの存在が濃厚になった段階で、シロアリにとっての最大の天敵である「シロアリ専門の駆除業者」に依頼をしてしまうというのも、1つの方法かもしれませんね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。