隣の空き家に困っています。近隣の空き家が原因のシロアリ被害とその対策

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シロアリの話題になった場合、その形状からクロアリの仲間だとお考えの方がいらっしゃいますが、実は生物学上も分類が異なるため全く別の生物です。

シロアリは成虫になると羽アリとなり新しいえさ場へと旅立ちます。

シロアリは生態的にじめじめとした湿気が豊富な場所を好む性質があります。

では、ご自身の自宅でシロアリ被害にあわないよう対策をしていたとしても、近くに空き家や空き倉庫がある場合は注意は必要なのでしょうか。

今回は空き家からのシロアリ被害によるトラブルや対策について確認をしていきましょう。

1. 空き家はシロアリの宝庫?空き家にシロアリが発生する原因

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空き家の管理を適切に行わず、そのまま放置してしまうことで生まれる被害は数知れません。

家屋倒壊による危険や、落雷やタバコのポイ捨てなどによる火災など様々なトラブルが挙げられますが、中でも多いのは周囲に悪影響を与える害虫被害です。

手入れのされていない空き家は害虫や害獣の棲み家になりやすく、空き家から別の家屋に移動してしまいトラブルを起こしてしまうことも少なくはありません。

ネズミやゴキブリといった衛生面での害をもたらす生物はまだマシといえるでしょう。

害虫の中でもっとも恐ろしいのは、何といってもシロアリによる被害です。

シロアリは湿った木材をえさとして生息をしており、管理のされていない空き家は当然メンテナンスなど行われていないため、シロアリの格好のえさとなってしまうのです。

ですが、種類にもよりますがシロアリは基本的に発生源から移動して増殖をしていく、ということはほとんどありません。

しかし、やはり近くにシロアリ被害にあったという空き家があるだけで、景観にも良くなく悪影響を与えるためそのような印象を持たれてしまっても仕方ないのです。

また、シロアリ被害にあっている家屋は耐震性に問題があり、柱・筋交い・土台を構成する部分がシロアリ被害にあってしまうと最悪の場合家屋倒壊の危険性も十分に考えられます。

では、空き家にシロアリが発生する原因について具体的に確認をしていきましょう。

①湿気によるカビの発生

人の出入りがなく手入れのされていない空き家は、十分な換気が行われず空気がこもってしまいます。

空気の換気が行われないと家屋内の湿度が高くなりカビが発生してしまうのです。

ひとたびカビが発生してしまうと木材の腐食が進みシロアリの発生源となってしまうのです。

②通水のされていない水道管の乾燥

水道管は水が流れていない状態が長く続くと乾燥して干上がります。

水道管が干上がると、消毒された水が流れて状態では上がってこれなかった害虫が下水から上がってきてしまい、水道が害虫の侵入口となってしまいます。

戸や窓を閉め切っているのに虫が発生してしまう原因は、手入れがされていないために新たな侵入経路が生まれてしまうからなのです。

2.空き家からのシロアリ被害!どこに訴えればいいの?

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先ほども申し上げた通りシロアリは基本的に発生源から移動して増殖をするということはありません。

ですが、ごくまれにそのようなトラブルが起きる場合もあります。

空き家から飛来したシロアリによって被害を受けてしまった場合はどこに相談をすればいいのでしょうか。

まずは住んでいる地域の役所に電話をして空き家の持ち主を確認して貰いましょう。

空き家のメンテナンスは持ち主である大家の責任です。

ですが、シロアリ被害の裁判は立証が難しいことでも有名です。

シロアリは制御が出来ない生物であり、いつ?どこで?どのように飛来をして被害を受けたか?を証明することが出来ないのです。

無用なトラブルを避けるためには、転ばぬ先の杖。予めの予防対策が必要といえるでしょう。

3.空き家からのシロアリ被害!出来る対策を教えて

 

では、どのような予防が効果的なのか、幾つかピックアップをして紹介をさせて頂きます。

①シロアリの生息環境を作らない

シロアリ被害は気づかない内に進んでいることが多く、予めの予防対策が必要となります。

基礎を高くして、基礎の換気を十分に行い、湿気を留めないようにする

これは新築の場合のみに適用できる予防法ですが、湿気を留めないのは効果的です。

床下は気を付けていてもどうしてもじめじめとしてしまうので、何らかの対策は必要となります。

基礎のまわりには、ものを置かない

シロアリは木材が主食ではありますが、実のところ自身が噛み切れるものであれば何でも食べてしまう悪食です。

家の裏手やガレージ、倉庫などには段ボールなどが放置されている家は少なくはないでしょう。

段ボールなどもシロアリのえさとなってしまうため、気づかない内にシロアリ被害を受けてしまっている可能性もあります。

またウッドデッキや木製のベランダなどは雨ざらしとなっていて、腐敗が進みやすい箇所です。

こだわりで設置する方などもいるでしょうから、設置する場合はシロアリの被害にあいにくい木材にしましょう。

②シロアリの侵入を防ぐ

金属の板を土台の下に敷くことによって土中からのシロアリの侵入を防ぐことが出来ます。

加えて基礎の換気口や基礎パッキンにシロアリが通り抜けることができないような金網をはることも効果的です。

とにかくシロアリの予防については侵入させないことが重要となってきます。

基礎の底面が地面になっている場合は土中からの侵入も考えられるので、可能であればコンクリートを流しこんで侵入経路を塞ぎましょう。

また基礎断熱を外気側にする場合は、断熱材がシロアリの蟻道となってしまうケースもあります。

シロアリがかじれないような固い断熱材も売られていますので可能であれば選択肢の一つとして覚えておくとよいでしょう。

③シロアリに食べられにくい木材を選ぶ

シロアリは柔らかい木材を好んでえさとするため、硬い木材を選んでおけば被害を抑えることができます。

特にシロアリは、ヒバ・コウヤマキ・イヌマキ・イスノキ・タブノキ・カヤ・ベニヒ・タイワンスギ・ローズウッド・シタン・チークなどの木材は好みません。

これらの防蟻性の高い木材を選んでおくことで、従来よりもその被害を抑えることができるでしょう。

ただしこれらはあくまでも「好まない」木材と言うだけで、これを使っていれば完璧に防ぐことができると言うわけではありません。

むしろ食べられやすいブナやマツ、モミやベイスギの木材を使用しないように気を付けておくことを意識しておくようにしておきましょう。

④適切な防蟻剤を使う

もう家を建ててしまっている場合は、木材に直接塗る防蟻剤の塗布がオススメです。

防蟻剤には様々な種類のものがあり、薬剤を塗布するもの、吹き付けるもの、浸透させるもの、注入するもの、土壌に散布するものなど。

木材に塗布するタイプは塗っておけば、シロアリの予防になると共に防腐剤の役割をするものもあります。

薬剤はホームセンターなどでも容易に入手することができますが、素人では難しいなと判断した場合は、迷わず専門の業者に依頼をすることをオススメします。

4.ご近所トラブルを避けるためにも覚えておくといいこと

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どんなに予防をしていてもシロアリ被害はある日突然起こるもの。

それは自身がシロアリ被害の加害者として訴えられる可能性もあるということです。

もっとも、これらのトラブルはシロアリの生態をよく知っていれば防ぐことが可能です。

ここからはシロアリの種別別の生態について確認をしていきましょう。

①ヤマトシロアリの場合

ヤマトシロアリはよほど特殊な環境でなければ移動してからの増殖ということはありません。

同一の敷地内ですら、建物の外のシロアリは建物内のシロアリに関与をしないのです。

シロアリは環境の変化に敏感で、周囲の環境を整えながら新しい環境に適応し生息をしていきます。

ですので、それまでの活動範囲と全く異なる環境にいきなり移住をし、生息をすることはシロアリ側から見ても非常にリスクが高く危険ない行ためといえます。

シロアリには目がなく、環境の形に沿って行動するシロアリは、側溝や地境のブロック塀を横断するよりも横に沿っていく方がより自然なのです。

ヤマトシロアリが築10年前後の比較的早い時期に建物に被害を与えたとするならば、その建物が建てられる以前からもともとその土地に住んでいたシロアリが、建築によって行き場を失い、分断され、多くのシロアリが死滅する中で運よく生き永らえたシロアリの活動によるものといえます。

なので、駆除後に隣家でシロアリ被害が出たとして、タイミング的にこちらが駆除を行い「移動した」と思われる時期でも、それは隣家の直下にもともと生息していたシロアリによるものと考えられます。

②イエシロアリの場合

イエシロアリは巣の駆除が完璧に行えないと、薬剤散布だけでは死滅しないことがあります。

したがって薬剤処理の仕方によっては隣家からの侵入も考えられます。

ただ、イエシロアリ専門の技術者を介している業者で、駆除が成功したのなら逃げてくることはなく、シロアリ集団全体が死滅することも可能です。

③アメリカカンザイシロアリの場合

アメリカカンザイシロアリが駆除によって隣家まで逃げるということはありません。

不十分な駆除で移動するのならば同じ木材の範囲か、隣接している木材や家具となります。

このようにシロアリの生態を知っていれば駆除した後に隣家から「お宅がシロアリ駆除をしたお陰でこちらまでシロアリ被害が出た」とクレームをつけられた場合も冷静に対処することが出来ます。

5.まとめ

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いかがだったでしょうか?実は空き家からシロアリが飛来してきて移り住む、というような事例は、それほど多くはないのです。

ですがその繁殖ルートに関しては、まだはっきりとしていない部分も多いため、万が一のために備えておくことは重要だと言えるでしょう。

正しい知識を持った上でしっかりと対策を行い、備えを固めておくことでしか、大切なご自宅を守る手段はないのですから…。

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